ついに我が家にもやって参りました、4Kディスプレイ!
以前から狙ってはいたのですが、
デザイナー向けの4KIPSディスプレイはなかなか高価で
「これだ!」と言えるような商品を見つけることができていませんでした。
しかしそんなときに、
2018年12月に発売の『BenQ PD2700U』と出会いました。
- 27型ディスプレイ
- ノングレアIPS液晶
- 4K解像度(3840×2160)
- HDR10対応
- sRGB、Rec.709 100%カバー
- 10bitカラー(10億7000万色)
- 出荷時に個別キャリブレーション済(キャリブレーションレポート付き)
スペック的には申し分ない!
直感的に「これを買うしかない」と衝動買いをしてしまいました。
結果的にとても素晴らしいディスプレイで満足です。
ただ、このディスプレイというか4K特有の不満点も出てきたので、
そこも含めて紹介していきたいと思います!

ぼーる丸
総合的な評価としては、
大画面高画質で作業効率が上がったので買ってよかったです!
目次
ディスプレイ本体と付属品

まずは箱に入っているパーツをご紹介します。
液晶ディスプレイ


一人用こたつを埋め尽くすほどの大きさです。(27型)
※外形寸法:W613.8mm x H367.9mm x D58.81mm
スタンド


140mmの高さ調整、90度縦回転、45度横回転できる付属スタンド付きです。
ケーブル類

ケーブルは
電源、HDMI、miniDP to DP、USB3.0 ケーブル(各約1.8m)
が付属しています。
(※写真はどれがどれだかわかりません!)
キャリブレーションレポート

「しっかりと個別に色調節したよ!」という証明になる、
『キャリブレーションレポート』も入っています。
こういった成果物を付けてくれる製品は信頼できますね。
組み立ては簡単
商品が到着した直後に夢中になって組み立てましたが、
クッソ不器用な私でもとても簡単に組み立てることができました。

ぼーる丸
説明書にわかりやすい組み立て方が書いてあったからね!

説明書に沿って組み立てていくとこんな感じになりました。

結構ご立派です。
ベゼルレスとまではいきませんが、
ベゼルもそこまで太くなくてマルチディスプレイでも使いやすそうです。
(※ベゼル:ディスプレイの外枠のこと)
便利な機能紹介
まあただの4Kディスプレイなら他にも色々あるんですよ。
ただ、『BenQ PD2700U』にはデザイナーのことを考えて盛り込まれた機能もあったので
それが購入の決め手にもなりました!
画像モード

様々なシチュエーションに合わせて、
画像モードで表示色を変更することができます。
iPad Proのカメラで直撮りしてみたので、
それぞれどんな色感なのか比較してみましょう。

ぼーる丸
ちなみに、ぼーる丸は普段sRGBで作業しています!
Rec.709

HDR

※HDR非対応グラフィックボードなのでエミュレートモードになります。
sRGB

CAD/CAM

デザイン

デザインは10段階の色調調整ができます。(上記は7)
数値が上がるほど色が明るくなります。
製品紹介によると暗い部分を見やすくするためにある機能のようですね。
暗く影になっている部分のディテールをより明瞭に表示できるため、制作物をスムーズに微調整できます。

↑デザイン0

↑デザイン10
ブルーライト軽減

ブルーライト軽減には、
マルチメディア、ウェブサーフィン、オフィス、閲覧
の4つのモードがあり、それぞれ色調が違います。

↑マルチメディア

↑ウェブサーフィン

↑オフィス

↑閲覧
暗室

ユーザー

デュアルビュー

これは面白い機能ですよ~
デュアルビューは画面を左半分と右半分で画像モードを分けて表示する機能です。
これにより、様々なシチュエーションの色調比較を行えるようになります。
上記画像はsRGB(元々の設定)とブルーライト軽減を比較しているところです。
ちょっとわかりづらいかもしれませんが、
右側だけ少し画面の青っぽさが抑えられています。
PD2700Uのココがスゴイ!

ここからは個人的に良いと思ったところをご紹介します。
目に優しい
『BenQ PD2700U』のウリの一つ、
目の負担の少なさも購入の決め手になりました。
というのも、デザイナーやイラストレーターは
長時間液晶ディスプレイを眺めることが日常茶飯事です。
なので、目に優しいディスプレイかどうかについては死活問題。
でもご安心ください!
『BenQ PD2700U』には、下記の3つの目に優しい機能が備わっています。
- ブライトネスインテリジェンス
- ブルーライト軽減
- フリッカーフリー
特に3つ目のフリッカーフリーはすごいですよ!
BenQ独自のフリッカーフリー技術により、目の疲れやダメージなど、従来のLCDのフリッカーに起因する有害な影響が防止されます。
従来のLCDスクリーンは毎秒250回の割合でフリッカーが生じています。
目で画面上のフリッカーを確認することはできませんが、目は確実にフリッカーの影響でダメージを受けています。
BenQのフリッカーフリーディスプレイで、不快なちらつきフリッカーから目を守りましょう。
これの恩恵かはわかりませんが、長時間見ていても全然疲れません。
4Kなのに高画質
4Kという高解像度で画質も両立できているディスプレイは、
2019年時点でもまだ数が少ないです。
ところが『BenQ PD2700U』は低価格で抑えているのにも関わらず高画質!
なんて言ったって、IPS液晶でsRGB100%ですからね。
10万円以下の4Kディスプレイで、この2つをカバー出来ている製品はほぼありません。
(sRGB100%対応しているとしてもVAだったりIPSでも10万円超えがほとんどです)
そして少し悔しいですが、
sRGBの範囲で言えば私の愛機だった
NECの『LCD-PA242W-B5』の画質にも引けを取りません…!
(当時10万円くらいしたディスプレイ)

ぼーる丸
BenQもやりおるようになったなぁ~と思う次第です。
画面が広いのでウィンドウ立ち上げ放題
4KはフルHDの約4倍の解像度です。
なので作業スペースがかなり広く取ることができます。
正直もうマルチディスプレイも必要なくなるくらいの大きさなんですよ!
なのでぼーる丸は4つ画面を並べて楽しんでいます。
(Windows10にはウィンドウを端に寄せると丁度良く分割してくれる機能があります)
ちょっと惜しいと思ったところ
ただ上記で利点を書いた反面、いくつかのデメリットも感じました。
ただこれは、BenQの製品が悪いと言うよりかは『4K』自体に感じたデメリットです。
4Kはすべてが小さく見える
4Kは何もかもが小さく見えます。(特に文字)
これは予想していた以上でした。
なんせフルHDの約4倍の面積ですからね。
ツイッターも等倍だとこの有様です。
そのため、4Kディスプレイを使う場合は
下記の設定を利用して拡大率を上げて使うことになると思います。
(Windows10の場合)

設定>ディスプレイ>拡大縮小とレイアウトで拡大率を変更できます。
ただ、これを使うとソフトウェアとかの拡大率も上がってしまうため、
せっかく作業スペースを広げるために購入した4Kも台無しになってしまいます。
クリエイターの場合はこれに頼らずに個別に調整していくことになるでしょう。
私の場合、インターネットブラウザの拡大率だけ150%にしています。
(※そうしないとウェブサイトのレイアウトが崩れてしまうため)
スマホやタブレットが高解像度でも見やすいのは自動で拡大率を上げるためなので、
それに対応していないOSの場合は4Kだと逆に使いづらくなるというのが現状ですね。
古いグラフィックボード搭載のPCでは4KやHDRに対応していない
4KやHDR対応ディスプレイの購入を検討している方は注意していただきたいのですが、
古いグラフィックボードを搭載しているPCでは4KやHDRに対応していません。
2019年時点では4KやHDRはまだまだ普及が始まったばかりです。
かろうじて私が使用していたグラフィックボード(Quadro M4000)は、
4K解像度には対応していましたがHDRの方には対応していませんでした。
HDRってそもそも何?って方は以下の記事をご覧ください。
そのため、こういった次世代技術に対応したディスプレイを購入するときは
PCの買い替えも必要になってくるというわけです。
つまり、
クリエイターのように最先端を進み続ける必要のある人以外はまだ買い時ではない
と私個人としては思います。
ケーブルも4KやHDRに対応するものを選ぼう
これも間違えがちなのですが、
ケーブル側も4KやHDRに対応してるものを選びましょう!
一応ケーブルは付属しているのですが、
私はグラボの関係でDisplayPort to DisplayPortのケーブルが欲しかったので
こちらのケーブルを購入しました。
HDR非対応のグラボではありますが、
PCを買え変えたときの為にHDR対応のケーブルを購入しました。
ただ、HDR対応のケーブルは比較的値段が高いです。
とりあえずこちらのケーブルは評判も良いですし、
使ってみたところ問題なく動作しているので、
HDR対応のケーブルを探しているならこのケーブルをおすすめします!
PDシリーズは他にも色んなサイズがある
上記のデメリットを見て、
「4Kディスプレイはまだ早いのかな~?」
と思われた方も居るかもしれません。
ですが、ご安心ください。
BenQ PDシリーズには色んなサイズのディスプレイがラインナップされています!
特におすすめするのが、
27型なのはそのままで解像度だけ一回り小さい『BenQ PD2700Q』!
こちらは4Kと比べてかなり値段が抑えられています。
何故かというと解像度がWQHD(2560×1440)だからです!
それでもフルHD(1920×1080)よりも一回り大きいので、
4KほどではないけどフルHDよりは広いスペースが欲しいという方におすすめします。
まとめ
というわけで色々と書いていきましたが、
最終的に言いたいことはこちらです。
sRGB100%・HDR対応の4Kディスプレイを求めている人は買い
特に、個別キャリブレーションされている製品に限って言うなら
10万円以下だとコレ一択です。
sRGB100%自体に対応している製品があったとしても、
キャリブレーションされていなかったら意味が無いので…
個別キャリブレーションされていなかったとしても、
ハードウェアキャリブレーション対応のディスプレイを選びましょう。
(※BenQ 2700Uはハードウェアキャリブレーション非対応です)
ただしそういった4Kディスプレイを求めるなら、
2019年時点では最低でも10万円前後は出すことになるでしょう。
私も以下の条件に絞って色々探しましたが、
スペック的に満たしている製品は『BenQ PD2700U』以外ありませんでした。
- 4K
- IPS
- sRGB100%
- 30型前後
- 目に優しい
- 個別キャリブレーション済みorハードウェアキャリブレーション対応
- 旧製品もしくは同シリーズの評価が高い
なので上記に近いスペックを求めている方なら、
間違いなく買いのディスプレイになると言えるでしょう!
以上、参考になれば幸いです!

ぼーる丸
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