安いからと言ってSmallサイズのペンタブレットを購入しようとしているなら、
ちょっと待ってください!
実はペンタブレットのサイズが小さければ小さいほど、
画面とのギャップが大きくなります!
詳しくは以下のページをご覧ください!
モニターサイズに対して小さなタブレットを選んでしまうと、タブレット上でちょっとの線を引くだけで、画面上で大きく表示されてしまいます。
引用:ペンタブレットのサイズ選び
逆に小さなモニターに大きなタブレットだと移動距離が大きくなります。
つまりモニターとペンタブレットのサイズが合わないだけで、
描き心地に影響が出てしまうとのこと!
というわけで!
私が『お絵かき講座パルミー』の6ヶ月プランに入ったときに
特典として『Wacom Intuos Smallワイヤレス』をいただけたのですが、
上記と私が実費購入した『Wacom Intuos Pro Large』を使って
モニターのサイズと解像度の違いで描ける線の長さを比較検証してみたいと思います!
目次
検証方法
まずは軽く検証方法についてご説明したいと思います。
- STEP
2つのペンタブレットを用意
- Wacom Intuos Smallワイヤレス
読取可能範囲:横152mm × 縦95mm - Wacom Intuos Pro Large
読取可能範囲:横311mm × 縦216mm
- Wacom Intuos Smallワイヤレス
- STEP
3つのモニターを用意
- NEC LCD-PA242W-B5
インチ:24、解像度:WUXGA(横1920px × 縦1080px)、比率:16:10 - Wacom Cintiq 27QHD Touch
インチ:27、解像度:WQHD(横2560px × 縦1440px)、比率16:9 - BenQ PD2700U
インチ:27、解像度:4K(横3840px × 縦2160px)、比率16:9
- NEC LCD-PA242W-B5
- STEP
キャンバスを用意
ペイントソフトは『CLIP STUDIO PAINT PRO
』を使用します。
キャンバスのサイズは横2720 × 縦1560の350dpiです。
上記キャンバスを50%のサイズまで縮小表示させます。 - STEP
環境別で線を引く
それぞれのモニターごとに定規を使い2つのペンタブで5cmの線を引きます。
上記に加え、液タブを使って実寸5cmの線を引いておきます。
(キャンバスの縮小サイズが変わると長さが違ってくるので、変えないように気をつけます) - STEP
先の長さを比較
引いた線の長さを比較することで、
それぞれのモニターとペンタブのカーソル移動の違いがわかります。
こんな感じで検証してみました!
検証結果

ぼーる丸
めっちゃ検証大変だったわ…(半日かかった)
検証結果は画像で掲載しておきます。
赤=Wacom Intuos Smallワイヤレス
青=Wacom Intuos Pro Large
黒=Cintiq 27QHD Touch(実寸5cm)
という感じで、環境ごとに色分けを行いました。
ちなみに、キャンバスの縦の長さが短すぎて一部線がはみ出ています。
(縦回転させて線を引いたので、長さ自体は計測できました)
WUXGA(横1920px × 縦1200px)

解像度 | WUXGA(横1920px × 縦1200px) |
Wacom Intuos Smallワイヤレス | 横14.5cm × 縦14.5cm |
Wacom Intuos Pro Large | 横7.2cm × 縦7.2cm |
WQHD(横2560px × 縦1440px)

解像度 | WQHD(横2560px × 縦1440px) |
Wacom Intuos Smallワイヤレス | 横19.5cm × 縦18.5cm |
Wacom Intuos Pro Large | 横9.5cm × 縦9.5cm |
4K(横3840px × 縦2160px)

解像度 | 4K(横3840px × 縦2160px) |
Wacom Intuos Smallワイヤレス | 横28.5cm × 縦30cm |
Wacom Intuos Pro Large | 横14.3cm × 縦14.3cm |
考察
概ね予想通りの結果といった感じですね。
線の長さについては予想通り、以下の大小関係になりました。
4K>WQHD>WUXGA
しかし、WQHDと4Kの縦横の長さが不一致という結果に。
おかしいな?と思って再度計測しても上記の長さだったので、
この微差が何なのかはよくわかっていません。
(多分設定が上手くいってないか、手ブレによる誤差だと思いますが)
とにかく一番解像度の小さいWUXGAが、
実寸の長さと比べギャップが小さいということを確かめることができました。
4Kに至っては、定規で線を真っ直ぐ引くのでさえ上手くいかず、
曲がった線で妥協するくらい少しの角度の変化で描写に影響が起きるレベルです。
実寸とほぼ同じ長さで描きたい場合は、
WUXGAよりもちょっと小さいくらいの解像度の、
WXGA++(横1600px × 縦1200px)とLargeサイズの組み合わせ
がちょうど良いかもしれませんね。
(わざわざこのためにWXGA++のディスプレイを買うのは微妙ですが…)
おわりに
線がなかなか上手く引けなくて検証に半日ほどかかってしまいましたが、
今まで個人的にもやもやしていた部分を見ることができたので、
検証して良かったと思いました。
以前までは多分こうなるだろうという言い方でしたが、今後は確信を持って言えます。
「モニターの解像度とペンタブの大きさは、線の描写に大きく影響する」と。
実際のペンの動きとカーソルの動きを完璧に連動させたいのでしたら、
液晶タブレット(液タブ)にすることをおすすめします。
また、当ブログではSmallサイズとLargeサイズのペンタブレットの
レビュー記事も書いておりますので、興味があれば是非参考にしてください!

ぼーる丸
描ける線の長さのギャップを知った上で、
自分に合ったペンタブを選ぼう!