この記事では、独学で絵が上手くなる方法についてお伝えしていきたいと思います!
現役フリーイラストレーターの私が持てる知識の全てを詰め込んだので、
是非この画力向上法をご活用いただければと思います!
- この記事は初心者向けの記事ですが、それ以外の方でも活用できます!
- デジタルイラスト(ペンタブなどを使用しPCで絵を描く)向きの記事です。
- この記事は10,000文字OVERです。お時間があるときにどうぞ。
まず私がどれぐらいの画力かについては以下の記事からどうぞ。
記事を読むのが面倒くさい方のために要約すると
- 高2の時点では棒人間しか描けなかったが、今では全身を色んなポーズで描ける
- 完全独学(絵画教室や美大などは行ってない)
- 絵を描くのは平均週1ペース
- 本気で絵の練習を始めてから、絵描き歴約10年
- その間にも、システムエンジニアになったりDTMerになったりと併行していた
当方、神絵師というわけではないのですが…
それでも、
私くらいの画力までは最速で追いつける方法ならお教えできると思います!
目次
歳をとってから絵が描けるようになるのはなかなか大変
ネット上では絵が上手い人がうようよ居るように見えるので、
歳をとってから絵を描こうとすると、嫌でも比べたくなります。
「こんな年齢なのに、幼稚な絵しか描けない…」
そして「他の人と比べると自分の絵は下手で描くのが苦痛だ…」という気分になり、
諦めてしまうパターンが多いです。
私は高校生から絵を描き始めたので、
「結構歳だけど現時点では絵が描けない!」
という方でも絵が描けるようにできる自信があります!
絵が描けるようになることのメリット
まず、絵が描けると色々と良いことがあります!
- 好きなキャラクターのファンアート・ストーリーが作れる!
- ネットで公開すれば、色んな人から褒めてもらえる!
- SNSでファンやフォロワーを増やすことができる!
- イラストが必要になったら、自分で調達できる!
- イラストでお金を稼げるようになる!
- オリジナルのキャラクターが作れる!
- 漫画やアニメのファンアートを描いて、制作スタッフに見てもらえる!
- 有名人のファンアートを描いて、本人に見てもらえる!
- 単純に描いてて楽しい!完成した絵を見て楽しい!ストレス発散になる!
私もTwitterに上げたイラストに、
アニメの監督やVTuberさんからいいねをいただいたことがありますし、
もちろん依頼を受けてお金をいただいたこともあります。
絵が描けるだけでも、ネット上では色々な恩恵が得られるわけです!
素人から絵描きになるための心得
実は画力を上げるために重要なのは練習法や小手先のテクニックよりも先に、
まずは絵描きとしてどうあるべきかを知る必要があります。
いわばメンタル面。これが本当に大事です。
絵描きとして必要な心得を知っているのと知っていないのじゃ、
成長速度が段違いに違います!
そしてこれが最速で画力を上げるための鍵というわけです!
自分の絵が下手だと思っても諦めるな!
ある程度年齢を重ねていて絵が下手な状態から描き始めると、
何度も絵を描くのを諦めたくなります。
ほとんどの人が、
「下手やん!!!!!下手やん自分の絵!!!!!」
「なんか自分が描いてるキャラ、全然可愛くない…」
と思うはずです。
私もそれで何度辞めそうになったことか…
だって、数時間かけて頑張って描いて完成した絵が下手くそなんですから。
これに時間かけるくらいなら、他のことやってた方がいいやという気分になります。
正直言って苦痛そのもの。もはや修行です。
でも私の場合、それでも諦めませんでした。
10年後はきっと神絵師になれると信じていたからです。
その結果、神絵師とまではいかないですが、
ある程度自由に絵が描ける程度の画力を手に入れることができました。
なんでも10年も続ければプロになれるはずです。
少なくとも絵を描き始めていない人よりかは上手くなれると、
私はそれだけを信じて描き続けました。
私にとって、それだけが唯一の光でしたから。
精神論とも思われるかもしれませんが、これが意外と大事です。
それが「ある」だけで、
真っ暗な闇の中でも走り続けることができます。
諦めずに、目標に向かって努力を積み重ねていきましょう。
上手くなりたいのなら、技術を盗みまくれ!
絵が描けない人には何が足りないのかというと
単純に技術が足りない、知らないからです。
達人であればあるほど、幅広い技術を持っています。
ジグゾーパズルのピースを思い浮かべてください。
完成するのに300ピース必要なジグゾーパズルなのに、
30ピースしか持っていないのでは、ジグゾーパズルを完成させることができません。
絵が上手くなるというのは、
ジグゾーパズルのピースを集めていって絵を完成させるのと同じことです。
1ピース=絵を描くための1つのテクニックとして、
絵が描けない人は0ピースの状態なので絵が完成できなくて当たり前なのです。
ここで絵が上手くなるのに一番大事なことを言います。
絵が上手くなりたいのなら、色んな絵描きの真似に徹するべきです。
これが抜けてるだけで、上達速度が1/10くらいになります。
私は以前、
同じキャラクターを1年間ずっと描き続けるという実験をしました。
その結果、描き続けたキャラクターを描くのが上手くなっただけでした。
当たり前ですが、描こうとしなかった他のキャラクターは描けないままです。
つまり、描いたことのあるものしか描けるようにならないということです。
漢字の書き方を覚えるのと同じことですね。
絵を描いたことがないもしくは創作をやったことない方の落とし穴なんですが、
「人の真似をしたら、オリジナリティが無くなる!」
という大きな勘違いをしている方もよくいらっしゃいます。
実はこれ、逆なんです。
色んな人の真似をすればするほどオリジナリティがでてきます。
どういうことかというと、
まず使えるテクニックが増えることにより色んなイラストが描けるようになります。
そしてその経験を活かして、新たなテクニックも編み出すことができます。
その結果、オリジナリティのある絵が描けるという形です。
これは『守破離』と言う、ポピュラーな上達法の一つです。
真似しないまま自己流のテクニックを作ろうとしても、
他のテクニックを知らないため過去に作られたテクニックと被ってしまい、
二番煎じなテクニックしか生み出せないという悪循環に陥ります。
一旦今までの歴史を最初から最後まで勉強しないと、
それまでに無かったテクニックを生み出すのは難しいというわけです。
ちなみに、模倣を利用した上達法はどの業界にもあります。
- イラストなら、模写する。
- DTMなら、耳コピする。
- プログラミングなら、コードを読んで仕組みを真似る。
そして、どの業界の達人もほとんどの人が上記のような模倣をやっています。
つまり、模倣は上達の鉄則なんです。
独創的な絵を描いていたピカソでさえも、こう言っています。
“凡人は模倣し天才は盗む”
(パブロ・ピカソ)
引用:偉人は、実は盗作の天才だった! – U-NOTE
評価に振り回されず淡々と絵を描き続けよう!
これは何にでも言えることですが、
自分の絵に対してつけられる評価を気にするべきではないです。
特に初心者のうちは評価されませんからね。
それに作品に点数をつけるということ自体がナンセンスだと思いませんか?
人によって好みは違いますし、評価基準が違うので比べようがないですよね。
なので例え評価が良かろうが悪かろうが、
自分の描きたい絵を淡々と描くことをオススメします。
何故なら、
モチベーションが評価によって左右されてしまう状態にあると、
下手したら絵を描くこと自体を諦めてしまう可能性があるからです。
私は初心者の頃にpixivに自分の描いた絵を投稿していましたが、
あまり評価されなかったためその影響でしばらく絵を描くのを休止してしまいました。
しかし、pixivで絵を公開するのを辞めて評価を気にしないようになってからは、
絵を描くことが怖くなくなり、それ以降は絵を描き続けることができました。
また逆にSNSで自分の描いたイラストが高評価されたとして、
過去の評価からのプレッシャーに押しつぶされ絵が描きづらくなるという例もあります。
自分が絵を描き続ける理由と、絵に向けられた評価は何の関係もありません。
作品と評価は別として考えるべきです。
感情を捨てるというわけではなく、
感情に振り回されて絵を描くことに影響を与えないように注意!ということです。
(意見を参考にするのも必要ですが、気にしすぎて描くのを辞めることはないように!)
絵が上手い人ほど観察力がある!
玄人であればあるほど、
素人と比べて細かいところまで見えています。
素人が絵を一つのかたまりとして捉えるのに対し、
玄人はパーツごとに分解して細部まで見ることができます。
何故なら玄人は多くの経験を積んできたことにより、
どこに何があるか瞬時に把握し細かい部分まで観察できるためです。
例えばPCの場合、
PCに詳しくない人からするとただのディスプレイと箱にしか見えないと思います。
しかし自作PCを作ったことがある人からしたら、
ケース、マザーボード、CPU、メモリ、記録媒体、光学ドライブ、電源、ケーブル
等のパーツを組み立てることでPCが作れることを知っています。
絵も一緒でどれだけ複雑な構造をしていようとも、
簡単なパーツの組み合わせなのです。
そう考えればやるべきことが見えてきますよね。
パーツの種類、特性、扱い方を覚えて組み立てるだけ。
絵を描くこともそれと同じなのです!
こだわりが強い箇所ほど細かく描き込める!
大抵の絵師は、思い入れの強い箇所を特に描き込む癖があります。
例えると目や髪の毛などのハイライトをキラキラさせていたり、
一部分を強めのデフォルメで描いているような絵です。
他の絵と違った方が「あ、この人の絵だ!」とわかりますし、
やはりこだわりがあった方が人気も出やすいですからね。
逆にそれ以外の興味の無い箇所は、雑に描きがちになります。
(あえて目立たせたい箇所以外を雑に描くという手法もあります)
どうしてこういった現象が起こるかというと、
こだわりが強い箇所は特によく観察して描きなれているからです。
ということは、単純にこだわりが強い部分を増やしていけば、
それだけ色んなパーツが細部まで描き込めるようになるというわけです。
つまり、
絵が上手くなるということは、こだわりが強い箇所を増やすこと
と言っても過言ではありません!
やり方に迷ったら全ての方法を試そう!
これも初心者にありがちなことですが、
最善の方法を見つけてからでないと始めない人が結構居ます。
そして、最善の方法が見つからなかったら実践するのを諦めてしまう。
しかし、そうしているといつまで経っても
そのテクニックの習得に向かうことができません。
そこでその打開策として、
まずはできそうなところから試していくことをおすすめします。
最善の方法なんて、時間が進めばまた新たに更新されていきます。
乗り換えるならその時で大丈夫です。
そうやってどんどん乗り換えていくうちに、
テクニックの量も増えていき臨機応変に対応できるようになります。
プロゲーマーのウメハラさんも、
あらゆるプレイヤーの戦法に対応するために全通りの戦法を試したそうです。
「勝ち続ける意志力」にはそのようなことが書かれていました。
絵とは関係ないですが、
この本は様々なジャンルで使える「勝ち方」が記されている良書なのでおすすめです。
やって無駄なことなんて何もありません。
遠回りを恐れノウハウばかり探すよりも、
実際に試行錯誤しながら色々試していった方が確実に実力がつきます。
成功するための方法ばかりに目を向けるのではなく、
失敗したときに挽回する方法を知っておくことも大事です。
選りすぐりせずになんでも挑戦してみましょう!
絵は毎日描くべきか?
これは割と多くの人が言っておりますが、
少しでも早く上達したいのであれば毎日描くべきです。
ただし、何も考えずに毎日描いてるだけでは画力は上がりません!
ダルビッシュ有投手もこういったツイートをしています。
実は私が幼少期の頃に、
大量のペンと紙を消費しながら毎日かかさず漫画を描いていました。
漫画といっても、
丸とか線とかの単純な図形で描けるキャラクターが三体集まって
思いつく限りのストーリーを描いていただけです。
毎日描き続け、
五年以上経った結果どう変化したかと言うと…
多少線の引き方が上手くなった
ちょっと影の付け方を凝ってみた
といった程度です。
いつも同じキャラクターしか描いていなかったので、
新たなキャラが描けるようになったわけではないのです。
そして何かしらの漫画を参考にして真似したわけでもなく、
新しいキャラを描いてみるという挑戦をしなかった結果がこれです。
なので上手くなりたいのでしたら、
描けないものを描けるように練習する必要があるということです。
描けるものを毎日描いたところで、大きな変化はありません。
同じ場所で永遠と足踏みをし続けていても、ただの徒労に終わります。
逆に何を伸ばすべきか目的さえ決めていれば、
毎日描かなくとも練習するたびに画力は上がるはずです。
インプットとアウトプットのバランスを取ろう!
自分の力として身につけるには、
インプットとアウトプットのバランスが大事です。
例えば、
インプットするけどアウトプットしない状態
例:参考書は読むだけで、学んだ知識を試さない。
インプットしないけどアウトプットする状態
例:新しいテクニックや身体の部位の描き方を学ばず、同じ方法で描き続ける。
文字で書き出すとこんな感じになりますが、
これは気づかないうちにやりがちです。
片方だけにならないように、
インプットとアウトプットはセットでやるようにしましょう。
インプットとアウトプットを両立させた状態
例:取り入れた知識を実践し、身につくまで試行錯誤しながら繰り返す。
こうするだけで、理論上はみるみる成長していくはずです。
ちなみにインプットとアウトプットは間を空けすぎると、
せっかく頭に入れた内容を忘れてしまうので学習したらすぐ実践しましょう。
絵を上手く魅せるためならなんでもやっても良い!
真面目な方はこう思われるかもしれません。
「絵を描くなら全部自力で!自分の力だけで描かないと実力はつかない!」
ところが絵が上手い人は、
絵を上手く魅せれるようにできることならなんでもやってる方が多いです。
意外だと思われるかもしれませんが、
実は裏ワザをバリバリ使っているんです。
むしろバリバリ使わないと、
テクニックの出し惜しみになっちゃいますからね。
例えば…
- 歪みを修正するために、選択ツールを使って線を移動させる
- 描き終わった後に、一番上にレイヤーを作り加筆修正する
- 左右反転とか、一晩置いてから絵を見直して線の歪みを見つけやすくする
- 最後にテクスチャ貼ったりエフェクトをかけて誤魔化す
- 3Dモデルを見本や下絵にする
ずるい!と思われるかもしれませんが、
これを含めてデジタルイラストなんです。
全然恥ずかしいことではありません。
画家や漫画家だって、
便利な道具を使って描くことだってあるのですから。
(極端な話、トーンを一点ずつ自力で描いている漫画家はほぼ居ないと思います)
ただし、丸々コピーしたようなトレスみたいな反則技はNGですからね!
絵に魂を込める方法!
絵を観ていてこう感じたことはありませんか?
- 下手な絵だけど、なんだかパワーを感じる
- 上手い絵だけど、何かが足りない
下手な絵だけど、なんだかパワーを感じる絵師の代表格と言ったら
前衛的な肩幅イラストで有名なsattou先生ですね。
この方、実は普通に描いても上手いのですが
あえて崩して肩幅の広い絵を描くという、ある意味現代版ピカソとも言えるお方です。
2011年の方が絵的には上手く見えると思いますが、
2018年の方が個性的で魅力のある絵が描けるようになっているとも言えます。
個人的には上手く見える絵を描くよりもどちらかというと、
魂が込もった絵を描きたいと考えています。
なので私はイラストテクニックそのものよりも、
心理学や哲学を学び色んな視点から魂を込める方法を探してきました。
そしてやっと発見した絵に魂を込める方法が、
描く対象に対して「好き!」という気持ちを精一杯込める
というものです。
別に「好き!」とまではいかなくても、
「こう描くよりこう描く方が良い気がする」程度でも良いと思います。
具体的に言うと、
自分の意思を込めた意味のある線を描くということですね。
ただ一番手軽に強く込められる意思が、
「好き!」という気持ちってだけです。
つまり描いた人の気持ちが観ている人にも伝わってくるというわけです。
画展とかを観にいくと、
そういった思いがにじみ出ている絵をいくつか見かけます。
こういう話もあるくらいです。
私がうつ病だった時、とある教授が私に言いました。
「棚村は病んでる方がいい絵描くよなぁ」と。
そこで私は自分で自分の首を締めてどんどん良い絵を描きました。
引用:東京藝術大学の学生生活は本当に病むから気をつけた方がいい | 画家・棚村彩加
子どもの絵は純粋な想いが込められているからか、
下手な絵だったとしても、魅力的に感じられます。
ピカソもこういった名言を残しています。
『ようやく子どものような絵が描けるようになった。
引用:パブロ・ピカソ『ようやく子どものような絵が描けるようになった。』 | inqiry.
ここまで来るのにずいぶん時間がかかったものだ。』
絵を描くことを好きであれ!
絵を描き始める理由はなんでも良いのですが…
ちやほやされたいからとかお金を稼ぐためだとか、
そういった理由だけで絵を描き続けるのは難しいです。
私も以前お金を稼ぐためにシステムエンジニアになりましたが、
たった5年で続けることが困難な状況になってしまいました。
やはり、好きでもないことを続けるのはなかなか根気が必要ですし、
自分から勉強をする気も起きないので同期ともどんどん遅れをとります。
なので、絵を描き始めたとして
絵を描くのが好きじゃないなと感じたらスッパリ諦めましょう!
逆に絵を描くのが好きだと思えたのなら、
その気持ちをできるだけ持続できるように心がけましょう。
「好きという気持ちを持続できていないな」と思い始めたときが軌道修正の頃合いです。
「やらないといけないから」というような義務感で続けていくと、
そういった気持ちも作品に反映されるものです。
しかし好きで絵を描いていれば何より描いてる本人が楽しいですし、
自然と見ている人も楽しくなるような素晴らしい作品ができあがります。
自分の「好き」という気持ちこそが本当の目的地であり、
神絵師になるための道しるべなのです。
棒人間しか描けないところから上達する方法
ここまでの内容はご理解いただけたでしょうか?
まだ読んでいないのでしたら、是非読んでみてください。
ちなみに、
上記で書いた内容を理解できていないと、上達スピードが格段に落ちると思います。
壁にぶつかったときに途中で描くことを諦めてしまうかもしれません。
さて、棒人間しか描けないくらいの初心者から、
イラストが描けるようになるところまでの方法を書いていきます。
ただ、細かい手順(描き方とか)はここには書きません!
こういう順序で覚えていけば、効率良く絵が上手くなる
という一例として読んでみてください。
まずはヒロマサのお絵かき講座を読もう!
まず、無料か有料かと悩む前にこの3冊の本を買うのがおすすめです。
この3冊は絵の描き方の教科書と言っても良いくらい、
初心者のために作られている本です。
うえだヒロマサさんの本は、
絵を描いたことの無い人に最も適切な最初の3冊となると思います。
私がこの本を読んだのはある程度絵が描けるようになってからですが、
「私が絵を描き始めた頃にこの本があったら、もっと早く上手くなれたのにな」
と本気で思いました。
それくらい初心者のことを考えて作られており、
間違った道に進まないためのエッセンスが大量に詰まっています。
これを読むのと読まないのでは成長速度はかなり違ってくると思います。
ある程度の経験のある私でも、勉強になる部分がいくつかあったくらいです。
私も何十冊の参考書を買ってきましたが、
無条件で初心者の方に勧められる本はこの本くらいです。
他の参考書は、初心者にとっては難解すぎると思います。
私は描き始めの頃に参考書を何冊か購入しましたが、
どれも難しすぎて最後まで読めなかった本もたくさんありました。
ネットに転がっている無料の講座で勉強していっても良いのですが、
大抵は描き方だけでどうやったら上手くなれるか自体は書いていないことが多いです。
うえだヒロマサさんの本はそういった「絵が上手くなる方法」も含め解説しているので、
無料とか有料とか考える前に「この本をまず読んでほしい!」とオススメしたわけです。
この記事の「素人から絵描きになるための心得」と「ヒロマサ本」を知っておくだけで、
何も知らずに絵を描き始めた人と比べると段違いの成長速度が身につけられるはずです。
無料でうえだヒロマサさんの講座が見たいなら!
どうしても無料で学びたい!という方は、
上記の本もpixivの講座を書籍用に描き直したものらしいので、
うえだヒロマサさんのpixivページから講座を漁りましょう!
デジタルイラストを描くために必要な道具について
この記事を読んでいる人の中には、
アナログイラスト(紙にペンで描くイラスト)しか描いたことがない
という方もいらっしゃるかもしれません。
デジタルイラスト(ペンタブでPC上に絵を描く)の環境が無いという方は、
以下の記事で解説しているので、是非参考にしてみてください。
イラストソフトの使い方を覚えよう!
ここからはイラストソフトの『CLIP STUDIO PAINT PRO』を使いますが、
以下のページから使い方を学んでおきましょう!
『CLIP STUDIO PAINT PRO』は有料ソフトですが、
プロのイラストレーターでも多くの方が使っているのでおすすめです。
他の有料ソフトだとSAIやPhotoshopなどもありますが、
クリスタはその中でも安い上に一番使い勝手が良くて高機能なため、
初心者でもすぐに使いこなせるようになると思います!
最初のうちは無料ソフトを使っても良いのですが、
正直『CLIP STUDIO PAINT PRO』ほど使いやすいソフトは無料では存在しないので、
お金に困っているとかでもない限りは早めに購入して慣れておいた方が良いと思います。
※Amazonよりも『公式サイト』で購入した方が少し安いので注意!

ぼーる丸
ぼーる丸も普段絵を描くときに使っているソフトです!
線を上手く引けるようになろう!
絵が上手く描けない方の特徴ですが、
そもそも線が綺麗に引けない、引き方を知らないということが多いです。
(例:狙った方向に線がまっすぐ引けなかったりなど)
特にペンタブだと紙と違って最初は描きづらく感じるので、
初心者の方はそこで断念するかもしれません。
でもしっかり練習すれば普通に扱えるようになります!
ここからは以下の練習法について解説します。
- 長い線を引く練習
- トレス練習
- 模写練習
基礎練、つまりスポーツで言う準備運動みたいなものとして捉えてください。
絵を描く前や調子が出ないときにやる訓練としておすすめな練習法なので、
できれば一日一回以上やるようにしましょう!
(ただこの練習法は絵が上手くなってきたらやらなくても良いと思います)
長い線を引く練習

パレットの端から端まで長く真っ直ぐな線を引いてみてください。(縦・横・斜めなど)
これは意図した方向に意図した形の線を引けるようになるためのトレーニングです。
狙った通りの線を描けるようになれば、
描き直しも減るので結果的に絵を描くスピードも上がります。
もちろん線が綺麗になれば絵の仕上がりも違ってきますので、是非お試しください!
できるだけ色んなパターンの線を引いてみましょう。
ただ、こればかり練習しても絵が上手くなるわけではないので、
絵を描く前の準備運動程度に抑えておきましょう。
(また、線を引くのに慣れてきたらこの練習も不要です)
トレス練習
線を引くのに慣れてきた方は、トレスを使った練習をしてみましょう。
好きな絵を1つ下のレイヤーに貼り付け、
その上に新しいレイヤーを作ってトレスをしてみてください。
トレス練習では、できるだけワンストロークで素早く線を引いてください。
ゆっくり引くとただなぞっているだけになるので、
自分が絵を描くときと同じような感覚で線を引くとより効果が高くなります。

この練習法は下絵と同じ絵を描くことが目的ではなく、
下絵と同じような『線』を引けるようになることが目的です。
つまり上手な絵と同じような線さえ引けるようになれば、
自分もその線を組み合わせて描くことで上手な絵に近づけられるというわけです。
特に下絵の線の強弱をよく観察して真似てみましょう。
(線の太さ、薄さ、色、密度などを意識してみてください)
素早く引くと線がはみ出すことが多くなると思うので、
Ctrl+Zで一つ前に戻して、同じような線が引けるまで引き直しましょう。
模写練習
トレスとは別で模写をするのもおすすめします!
トレスと模写では鍛えられる能力が違うので、
場合によって使い分けたり併行して練習してみてください。
クリップスタジオには見本を表示するのに便利な、「サブビュー」があります!
メニューのウィンドウ>サブビューで表示できます。
模写は見本を見ながら真っ白なキャンバスに絵を描いていくので、
トレスに比べて難易度が高いです。
主に線がズレたりなんとなく元の絵と似せることができていなかったりと、
絵を比べてみると違うところが見つけられると思います。
線の引き方やそれぞれのパーツのバランスに注目しながら、
できるだけ似せられるように描いてみましょう!

これも似せることだけが目的ではありませんし、
模写すること自体を上達させることが目的でもありません。
試行錯誤して線を引いてみて、
「どうやったら同じようなバランスになるのかな」とか
「あ、この描き方良いな」とか
「自分の絵と見本の絵を見比べると、自分の絵はこの辺がおかしいな」
といった絵を描く際のポイントを観察して見つけることが本当の目的です。
「模写 メリット」で検索すると
模写を何年も続けた結果、模写が上手くなっただけという方が散見されますが、
何も考えずに模写を義務的に繰り返すからそうなってしまうわけです。
なので模写をするときは線を引きながらよ~く観察して、
少なくとも1つ以上はポイントを発見できるように心がけましょう!
描ける部位を増やしていこう!
線の引き方だけを練習したところで、
身体の部位の描き方自体はわかるようにはならないので、
多分一から描こうとしても何も描けない状態だと思います。
そこで、描き方を1つずつ覚えていきましょう!
順を追って描けるようになっていけば、いずれは全身描けるようになります!
人形を描けるようになろう
うえだヒロマサさんの本でも書かれていますが、
まずは、人形を正しいバランスで描けるようにしましょう!
ディテール(細かい部分)は後回しです!
- 頭を描く
- 胴体(肋骨と骨盤)を描く
- 関節部分を丸で描いていって線を繋げる

このように、棒人間からちょっと進化させた人形を描きます。
こういった絵を描くための補助線をアタリと言います。
慣れてきたらわざわざ人形を描かなくても良いのですが、
頭の中で身体のバランスを覚えておくと別の角度で描くときも困りません!
もちろん、人によって描く身体のバランスは微妙に違いますので、
お気に入りの絵師さんが描く身体のバランスも観察して真似してみてください。
ちなみに、この下絵に残りのラブラちゃんを描くとこうなります。


性別、年齢、筋肉によってもかなり違ってくるので、
基本形を覚えたら色んな人物を観察してバランスを覚えていきましょう!
身体のディテールを学ぼう!
人形にちゃんとした肉体を与えるために、
身体の部位の描き方を覚えていきましょう!
まずは以下の描き方を一通り学んでいけばOK!
- 頭部(顔・髪・首)難易度:小
- 胴体(肩・胸・腕・腹・腰・大腿・膝・下腿)難易度:中
- 四肢(手・足)難易度:大

これは個人的な分け方・難易度の付け方ですけどね!
これらを一つずつ学んでいって先程の人形にひっつけることで、
やっとキャラクターっぽい絵が描けるようになっていきます!
ただし人形に身体の部位をひっつけていく場合、
しっかりと身体の部位のバランスや位置しっかり覚えておかないと
大きさや長さがチグハグな身体になってしまいます。
ちなみに頭部は難易度:小ではありますが、
極めようとすると永遠に悩まされることになります!
描けるようになるだけなら簡単…ってことね!
(かわいく・かっこよく描こうとすると難易度:無限大です)
また、身体の描き方を学ぶのにおすすめな本については以下の記事でも紹介しております!
上級編
身体が描けるようになったところで、さらなる強敵が!
- 色塗り
- ポーズ
- 背景
- パース
- 構図
ウッ!!!
急にお腹が痛くなってきた!
すまない!私が教えられるのはここまでのようだ!
でも、身体が描けるようになったあなたなら!
きっと同じ要領でテクニックを吸収していけるはずだ!

ぼーる丸
置き土産に、独学勉強法を紹介するぜ!
電子書籍で絵の描き方を学ぶ
独学で絵の描き方を学ぶ場合は参考書を読むのがおすすめですが、
たくさん絵の描き方本を買っていくと後々邪魔になってきます。
なので、絵の描き方本を買うなら電子書籍にするのがおすすめ!
そして電子書籍の中でも特に人気なのが「Kindle」や「BookLive」です!
以下の記事では電子書籍を利用するメリットや導入方法について解説しています!
パルミーの動画で絵の描き方を学ぶ
『パルミー』は絵の描き方を動画で学べるので本で学ぶよりもおすすめです!
『パルミー』を使うメリット:静止画よりも動画の方がテクニックを学びやすい
静止画だけだと、どういった順序で描くのかわかりにくいのですが、
動画だと描き順までじっくり観察できます!
この恩恵が意外と大きくて、
私も飛躍的に画力が上がったのは動画で絵師さんの描き方を参考にし始めてからです。
動画なので、言葉で説明できないところまで見れるからかもしれません。
もちろん無料講座もあるので、まずはそこからお試しください!
ただ、無料講座よりも有料講座の方が多くの有名イラストレーターが解説しているため、
最前線で活躍している現役プロのイラストテクニックを学ぶことができますよ!
パルミーの有料講座で学ぶメリットについては、以下の記事で解説しています。
ちなみに筆者も六ヶ月プランに入会してみて、画力が大幅に上がりました!
おわりに
私なりに、全ての知識を詰め込んだつもりです。
特に「素人から絵描きになるための心得」のところは、
様々なジャンルで使える知識だと思います。
ポイントをおさえて目標に向かって一歩ずつ着実に進んでいけば、
いつか必ずあなたも神絵師になれるはずです!

ぼーる丸
楽しみながら絵を描き続ければ、
いつかきっと神絵師になれる!!!